『チケット・トゥ・ライド:ヨーロッパ』はこんなゲーム
チケット・トゥ・ライド:ヨーロッパは、8色の列車カードを集めて路線を引き、ヨーロッパの都市を線路でつないでいくゲームです。
このヨーロッパは、たくさん発表されているチケット・トゥ・ライドシリーズの第2作目となります。
プレイヤーは、場に並べられた列車カードを集めたり、集めたカードを使って対応する色のマス目に列車コマを並べて、路線を引くことができます。
引いた路線の長さに応じて、点数が得られます。
また、「目的地カード」呼ばれる都市名が書かれたカードを持っており、 その間を繋ぐように路線を引ければ点数が入ります。
いずれかのプレイヤーの残りの列車コマが2個以下になったら、全プレイヤーが一手番行うと、ゲームは終了します。
得点計算を行い、最も得点を獲得したプレイヤーは、ゲームに勝利します。
ゲーム名 | チケット・トゥ・ライド:ヨーロッパ |
メーカー | ホビージャパン |
ゲームデザイナー | Alan R. Moon (アラン・ムーン) |
人数 | 2~5人 |
時間 | 30~60分 |
年齢 | 13才~ |
価格 | 6,600円(税込) |
☆こんな人におすすめ!
・初めてカードゲーム以外のゲームを遊ぶ方
ルールは簡単ですが、しっかりと悩み所もあるいいゲームです。
・列車や地図が好きな方
実際のヨーロッパの都市名が出て来たり、列車コマもかわいいですね。
・家族で遊ぶゲームを探している方
大人と子どもが一緒に遊んでも、大きな差が付きずらく楽しめますよ。
『チケット・トゥ・ライド:ヨーロッパ』の準備
- ①ゲームボード
ヨーロッパの地図が書かれたボードをテーブル中央に置きます。 - ②列車コマと駅コマ
各プレイヤーは、青・赤・緑・黄・黒の中から担当する色を決めて、
列車コマ45個と駅コマ3個、スコアマーカー1個を受け取ります。 - ③スコアマーカー
各プレイヤーは、スコアマーカーをボード左下の対応する箇所に置きます。 - ④列車カード
8色×12枚の標準列車カード+SLカード14枚=110枚の「列車カード」を裏向きにしてよく混ぜ、各プレイヤーに裏向きのまま4枚ずつ配ります。標準列車カードとSLカードについは、後程説明します。
残った列車カードは、ボード下に裏向きのまま山札として置きます。
- ⑤列車カードの公開
山札から列車カードを5枚、表向きにして並べます。公開された5枚の内、SLカードが3枚公開された場合、公開した場のカードを全て捨て札にして、新たに山札から5枚公開します。
- ⑥ヨーロッパ特急
ヨーロッパ特急のボーナスカードと、サマリーカードはボードの脇に置きます。 - ⑦行先チケットカード(長距離)
背面が青の長距離行先チケットカード6枚を裏向きにしてよく混ぜ、各プレイヤーに裏向きのまま1枚ずつ配ります。残った長距離行先チケットカードは、箱に戻します。
- ⑧行先チケットカード(標準)
数字が赤い標準の行先チケットカード40枚を裏向きにしてよく混ぜ、各プレイヤーに裏向きのまま3枚ずつ配ります。残った標準の行先チケットカードは、ボード下に裏向きのまま山札として置きます。
- ⑨行先チケットカードの選択
各プレイヤーは、配られた行先チケットカード4枚から、最低でも2枚以上選択して手元に残します。
ゲーム終了時に達成できていないと、そのカードに書かれた数字分失点します。
手札に残さなかったカードは、箱に戻します。
『チケット・トゥ・ライド:ヨーロッパ』のルール
ここからは、チケット・トゥ・ライド:ヨーロッパのルールを紹介していきます。
じゃんけんなどでスタートプレイヤーを決めておきます。
そこから順番に時計回りで手番をくり返していきます。
手番になったら、以下の4つのアクションからどれか1つを必ず実行します。
A. 列車カードを引く
B. 都市と都市を列車コマでつなぐ
C. 行先チケットカードを引く
D. 駅を建てる
標準列車カードとSLカードと行先チケットカード
標準列車カード
赤・青・緑・黄・黒・オレンジ・白・ピンクの8色12枚
SLカード
虹色 14枚
標準列車カードの代わりになるオールマイティーカードです。
行先チケットカード
右下の数字が点数
ゲーム終了時に達成していれば得点でき、 達成していなければ失点します。
A. 列車カードを引く
山札の横に並べられた5枚のカード、もしくは山札の一番上のカードから2枚、列車カードを引くことができます。
Aのアクションには以下の条件があります。
- 5枚のカードから1枚目を引いた場合、山札から1枚引いて表向きにカードを補充する
- 表向きのSLカードを引く場合、その手番では列車カードは1枚しか引けない
- 山札から引いたカードがSLカードだった場合、その手番では列車カードを2枚まで引くことができる
- 公開された5枚の内、SLカードが3枚公開された場合、公開した場のカードを全て捨て札にして、新たに山札から5枚公開する
- 手札枚数に制限はない
- 山札がなくなった場合、捨て札を裏向きにしてよく混ぜ、新たに山札とする
B. 都市と都市を列車コマでつなぐ
ボード上の各都市は、色付きのマス目でつながっています。
その路線(ルート)と同じ色と枚数の列車カードを出すことができれば、マス目上に自分の列車コマを置くことができます。
Bのアクションには以下の条件があります。
- SLカードは何枚使用してもよい
- 灰色のマス目は、全て同じ色であればどの色でもよい
- 使用した列車カードは、捨て札に置く
- 配置した列車コマの数に応じて点数を得る
- 自分がつないだ路線に隣接する必要はない
- 1つの路線は、1手番中に全ての列車コマを置かなければいけない
- 1手番中に1路線だけつなぐことができる
配置した際に得られる点数は、以下の通りです。
コマを置いたら点数を入れます。
また、特殊な路線が3種類あります。
1. 複線ルート
2. フェリー
3. トンネル
1. 複線ルート
2列のマスが通っている複線ルート。
2列共同じプレイヤーが列車コマで繋ぐことはできません。
2~3人プレイの時、複線ルートの内片方しか使用できません。
どちらかに列車コマを置いた場合、残りは使用できなくなります。
2. フェリー
水域をはさんで隣接するルート。
特別な灰色のルートで、SLのアイコンが描かれています。
フェリールートは、そこに描かれているSLアイコンと同じ数のSLカードと残りは同じ色の列車カードを出すことができれば、ルートを繋ぐことができます。
3. トンネル
特別な外枠で囲まれたルート。
列車コマを置くためには、まずその路線のマス数に応じた列車カードを出します。
次に列車カードの山札の上から3枚のカードを表向きにします。
先に出したカードと表向きにした3枚のカードの状況によって、追加で列車カードを出さないといけない場合があります。
a. 先に出したカードと同じ色が出た場合
同じ色が出た枚数と同じ数だけ、その色の列車カードを追加で出さなければいけません。
b. 標準列車カードを出し、SLカードが出た場合
SLカードが出た枚数と同じ数だけ、先に出したカードと同じ色の列車カードを追加で出さなければいけません。
c. 先に全てSLカードで出して、SLカードが出た場合
SLカードが出た枚数と同じ数だけ、SLカードを追加で出さなければいけません。
また、もしも追加のカードを出すことができない場合、先に出したカードを全て手札に戻し、
自分の手番を終了します。
また、もしも追加のカードを出すことができない場合、先に出したカードを全て手札に戻し、自分の手番を終了します。
山札も少なく捨て札を合わせても3枚未満の場合、可能な枚数だけ表向きにします。
もしもどちらもカードが1枚もない場合、追加カードを出すことなくトンネルの路線を引くことができます。
表向きにした3枚のカードは、手番終了時に捨て札にします。
C. 行先チケットカードを引く
追加の行先チケットカードを引くことができます。
Cのアクションには以下の条件があります。
- 行先チケットカードの山札から3枚引き、少なくとも1枚は確保しなければならない
- 確保しなかったカードは、山札の一番下に戻す
- 一度手札に入れたカードは、ゲーム終了時まで持っていないといけない
- ゲーム終了時に達成していれば、書かれた点数が得られる
- 達成していなければ、書かれた点数分失点する
- ゲーム終了時まで、手札の内容を公開してはいけない
- 行先チケットカードを持てる上限はない
D. 駅を建てる
駅コマを持っている場合、駅コマが建っている都市につながっている他プレイヤーの列車コマが置かれた路線を1つ借りることができます。
これにより、行先チケットカードの達成にその路線を使用することができます。
Dのアクションには以下の条件があります。
- 1回の手番で1つの駅を建てることができる
- 1プレイヤーにつき最大3個建てることができる
- 駅コマの建設の仕方
1つ目の駅:列車カードを1枚出す
2つ目の駅:同じ色の列車カードを2枚出す
3つ目の駅:同じ色の列車カードを3枚出す SLカードを代わりに出すことができる - どの路線を借りるかはゲーム終了時まで公開しなくてもよい
- 列車コマが置かれていない都市にも建てることができる
- ゲーム終了時、使用していない駅コマ1個につき4点を得られる
ゲームの終了
手番を終了したプレイヤーの手元の列車コマが2個以下になったら、そのプレイヤーを含めた全員がもう1回ずつ手番を行ったら、ゲームは終了します。
最終得点の計算は、以下の通り行います。
- ①点数確認
路線を引いた際に入れた得点を確認する - ②行先チケットカード
行先チケットカードを公開し、達成しているかを確認する
達成していたら得点し、達成していなければ失点する行先チケットカードの確認の際に駅コマを使って他プレイヤーの路線を借りる場合、その路線は全て同一でなければいけません。
- ③駅コマ
手元に残っている駅コマ1つにつき4点 - ④最長ボーナス
自分の列車コマを最も長く一続きにつないだプレイヤーは、「ヨーロッパ特急のボーナスカード」で10点獲得する - ⑤合計
これらの合計が最も多かったプレイヤーは、ゲームに勝利します。
- ⑥同点の場合
最多得点が複数いた場合
1. 行先チケットカードの完成数
2. 駅を建てた数
3. ヨーロッパ特急のボーナスカードの所有者これらを順番に比較して多かったプレイヤーは、ゲームに勝利します。
『チケット・トゥ・ライド:ヨーロッパ』の感想
・本格的だけど難しすぎない
カードを集めて一気に出して、路線にコマを置いていくだけというシンプルなルールです。
ボードゲームが初めての方でも遊びやすいですが、相手より先に路線を引かないといけないなどの駆け引きもある程よいゲームですね。
・他プレイヤーとの駆け引きが楽しい
前述でも触れた部分ですが、「あの路線を引いたということは、ここを抑えて邪魔しよう」や 「あの色を多く集めているということは、この路線を狙っているな」など、 相手の考えを想像することができます。
そこから生まれる駆け引きが楽しいですね。
・駅のルールがいい
最初に発売された「アメリカ」マップには、この駅のルールはないので、行先チケットカードを達成するのは少しシビアでした。
「ヨーロッパ」には駅のルールがあるので、絶対に外せない路線に置かれたとしても借りることができるので、達成がしやすくなっているのはいいですね。
・都市名がわかりずらい
「13才~」となっている要因かもしれませんが、都市の名前がアルファベット表記になっているので、パッと見ただけではわかりずらいです。
自分の行先チケットカードに書かれた都市を探すのは、少し苦労してしまうかもしれません。
ゲーム開始前には、みんなが正面からボードを見て確認しておくと良いですよ。
最後に
今回は、『チケット・トゥ・ライド:ヨーロッパ』をご紹介しました。ヨーロッパのマップに列車コマを並べていく、初心者にも遊びやすいしっかりとしたゲームです。
カードを貯めて大きい路線を引くと高得点になるけど、引きたい路線を先に引かれてしまうかもしれない。
そういったいろんな場面で駆け引きがあるので、ゲームをやった満足度も高く、誰にでもオススメできるゲームです。
コマなどが豪華になった「15周年記念盤」も発売されていますので、
一度チェックしてみては?