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【ゲーム紹介】『はんか通骨董市』|2つに分けた骨董品を入札して獲得するハンドマネージメントゲーム【No.080】

No. 061 ~ 080

『はんか通骨董市』はこんなゲーム

はんか通骨董市は、江戸の商人となって骨董品を集めてくるハンドマネージメントゲームです。

プレイヤーは、仕切と呼ばれる役のプレイヤーが「甲」と「乙」の2つのグループに分けた骨董品カードに対して、投票を行います。

同じグループに複数人いた場合はこれをくり返し、カードが全ていきわたるまで行えばラウンドは終了します。

これを5ラウンド行うと、ゲームは終了します。

獲得したカードを計算し、最も点数の多いプレイヤーがゲームに勝利します。

この記事では、「インディーズで出版された」『はんか通骨董市』を元に書いています。
現在は「アークライトから出版」されている後継ゲーム『ヘンゼルかグレーテル』とは、カードの絵柄等が少し異なっている場合があります。

ゲーム名はんか通骨董市
メーカーOKAZU brand
ゲームデザイナー林 尚志
人数3~6人
時間15~30分
年齢8才~
価格1,800円(税込)

☆こんな人におすすめ!

・読み合いが好きな方
 バッティング要素があるので、誰がどこを狙っているのか読み合いがあります。

・お子さんと遊ぶゲームを探している方
 手元で簡単な計算をするので、勉強にもなりますね。

・かわいい絵柄が好きな方
 ウシやウチュージンはとてもかわいいですよ!

『はんか通骨董市』の準備

はんか通骨董市の準備
  • 反物カード

    反物カードは、1つにまとめて置いておきます。

  • 市場カード
    • 骨董品…56枚
    • 宝石…9枚
    • アクション…9枚

    合計で74枚の市場カードを裏向きにしてよく混ぜ、山札とします。

    この山札をプレイ人数に応じて、5つの山に分けます。

    • 3人…8枚
    • 4人…10枚
    • 5人…12枚
    • 6人…14枚

    市場カードの山を左から順番に1ラウンド目の山2ラウンド目の山…5ラウンド目の山と呼びます。

  • 瓦版カード

    瓦版カードを5ラウンド目の山の右側に置き、残った市場カードをその上に置きます。

    これを「瓦版」と呼びます。

  • 千両箱カード

    千両箱カードを瓦版カードの右側に置きます。

  • 選択カード

    各プレイヤーは、6色の選択カードから1色を決め、2枚受け取って手札とします。

  • 仕切

    適当な方法で「仕切」と呼ばれる役のプレイヤーを決めます。

    仕切は、以下のカードを受け取ります。

    • 仕切カード
    • 売り場カード(甲・乙)
    • 元締カード

    仕切カードは自分の前に置き、残りはまとめて持っておきます。

『はんか通骨董市』のルール

ここからは、はんか通骨董市のルールを紹介していきます。

カードの見方

最初にカードの見方を解説しておきます。

市場カード

骨董品カード

  • 種類
  • 勝利点
  • 限界枚数
    書かれた勝利点がもらえる最大の枚数

宝石カード

  • 種類
  • 勝利点

アクションカード

  • 種類
  • 効果アイコン

効果の詳細は、後程解説します。

その他

反物カード

  • 種類
  • 勝利点
  • 限界枚数
    書かれた勝利点がもらえる最大の枚数

選択カード

甲と乙の2枚

元締カード

仕切カード

売場カード

瓦版カード

千両箱カード

① 準備フェイズ

「仕切」役のプレイヤーは、今回のラウンドの山から市場カードを全て受け取り、1枚ずつ表向きにして1列に並べてます。

② メインフェイズ

仕切役のプレイヤーは、1列に並べた市場カードを2つのグループに分けます。

これには、以下の条件があります。

  • 市場カードの順番を変えてはいけない
  • 左右2つに分けたグループには、少なくとも市場カードが1枚以上は含まれていないといけない
  • 左右2つに分けたグループに含まれない市場カードがあってはいけない

分けた市場カードに「甲」「乙」のカードを置きます。

その後、仕切が元締カードを表向きにして置きます。

これには、以下の条件があります。

  • いずれかの市場カードと市場カードの間
  • 市場カードの端

仕切を含めた今回の選択に参加しているプレイヤーは、どちらのグループが欲しいか選択カードの「甲」か「乙」のうち、どちらかを選択して裏向きに出します。

全員が出そろったら一斉に表向きにします。

選択カードが公開されたら、以下の順で処理します。

「甲」→「乙」の順に、3種類のパターンのどれかを確認して処理します。

a. グループを選択したプレイヤーが0人
b. グループを選択したプレイヤーが1人
c. グループを選択したプレイヤーが2人

a. グループを選択したプレイヤーが0人

そのグループの市場カード全てを千両箱カードの上に表向きで重ねて置きます。

元締カードがあった場合、仕切が取って持っておきます。

b. グループを選択したプレイヤーが1人

選択したプレイヤーが、選んだ市場カードを全て受け取ります。

その中に元締カードがあった場合、裏向きにして受け取ります。

これ以降、このラウンドでは参加者ではなくなります。

市場カードを受け取った際の処理

市場カードを受け取った際の処理
  • 骨董品カード

    骨董品カードを種類別に自分の前に並べます。


    今までに受け取っている骨董品カードがある場合、その上に少しずらして置きます。

  • アクションカード

    受け取ったアクションカードを好きな順番で使用します。
    使用後は箱に戻します。

    アクションカードの種類は次の通りです。

    ・大火
    ゲーム終了時まで所持しておく。
    ゲーム終了時に-4点。
    ・儲け話
    「瓦版」から1枚市場カードを引いて獲得する。
    アクションカードだった場合、そのカードの効果を使用する。
    ・破損
    すでに持っている自分の骨董品カードのうち、2枚を捨て札にする。
    2枚以下の場合、可能な限り捨て札にする。
    ・贋作
    すでに持っている自分の骨董品カードの枚数を数える。
    一番枚数が多い種類の骨董品カードの上に置き、その骨董品カードとして扱います。
    一番多い種類が複数あった場合、1種類選んでその骨董品カードとして扱います。
    1枚も骨董品カードを持っていない場合、箱に戻します。

    ※ 贋作カードは、破損カードで捨て札にすることができます。
    また、限界枚数に含めます。

c. グループを選択したプレイヤーが2人

対象のカード枚数によって、処理が異なります。

c-1. 2枚以上ある場合

今回使用した選択カードを裏返し、そのグループのそばに置きます。

あとでこのグループの参加者となります。

c-2. 1枚の場合

対象の市場カードを千両箱カードの上に表向きにし、千両箱カードの上に表向きで重ねて置きます。

このグループを選択したプレイヤーは、それぞれ反物カードを1枚受け取ります。

これ以降、このラウンドでは参加者ではなくなります。

反物カード

受け取った後は、骨董品カードと同じように扱います。

反物カードがない場合、以降は受け取ることはできません。

同時に複数人受け取る際に足りない場合、仕切のプレイヤーから時計回りで受け取ります。

まだ2名以上参加している場合

次のターンを行います。

以下の順番で次に行うグループが決まります。

  1. 今のターンの「甲」グループ
  2. 今のターンの「乙」グループ
  3. 以前のターンで「乙」グループとなり、2名以上参加しているグループ

分けた市場カードとグループはそのままにし、選択カードを受け取ります。

「仕切」役は以下のカードを左隣のプレイヤーに渡します。

  • 仕切カード
  • 売り場カード(甲・乙)
  • 元締カード(持っていれば)

「仕切」は参加者でなくてもかまいません。

2名以上参加しているグループがなくなった場合、次のフェイズに進みます。

③ 元締フェイズ

元締がいるかどうかで処理が異なります。

③-1. 元締がいる場合

「元締」は千両箱カードの上にある市場カードを全て受け取ります。

市場カードを受け取った際の処理は、通常通りです。

もし千両箱カードの上にある市場カードが0枚だった場合、反物カードを1枚受け取ります。

その後、以下のカードを受け取り、次のラウンドの「仕切」となります。

  • 仕切カード
  • 売り場カード(甲・乙)
  • 元締カード

③-2. 元締がいない場合

「仕切」は以下のカードを左隣のプレイヤーに渡します。

  • 仕切カード
  • 売り場カード(甲・乙)
  • 元締カード

千両箱カードの上にある市場カードはそのままにしておきます。

全てのプレイヤーは、選択カードを回収します。

① 準備フェイズに戻り、これを5ラウンド行います。

ゲームの終了

5ラウンド目が終了したら、ゲームは終了します。

最終得点の計算は、以下の通り行います。

得点計算
  • 骨董品カード

    種類ごとに枚数を数えます。

    • その種類の限界枚数以下の場合
      骨董品カードに書かれている勝利点を枚数分獲得します。
    • その種類の限界枚数を超えている場合
      1枚あたり-1点獲得します。
  • 宝石カード

    宝石カードに書かれている勝利点を枚数分獲得します。

  • 大火カード

    大火カードに書かれている勝利点を枚数分減点します。

  • 合計

    ①~③の勝利点を合計して、最も点数の多いプレイヤーがゲームに勝利します。

  • 同点の場合

    それらのプレイヤーの中で、骨董品カード、宝石カード、大火カードの合計枚数が少ないプレイヤーとなります。

『はんか通骨董市』の感想

・分けるのも取るのも悩ましい

並んだ骨董品カードを分ける際は、他プレイヤーの状況や自分の都合をおり交ぜて分けると思います。

取る際も、他プレイヤーが欲しそうなのを見極めたりして、自分が得する方を考えます。

その一手ずつ悩ましく考えるのは楽しいですね。

・ルールはシンプル

2つに分けたカードを山分けするだけという、かなりシンプルなルールなので、 老若男女誰でも遊びやすいです。

シンプルさの中に、互いの考えを読み合うおもしろさも充分にありますね。

・限界枚数がいいスパイス

ただ欲しい物を集めるだけではなく、持ちすぎるとマイナス点になってしまうルールがいいですね。

勝っている人の邪魔をしたりと、戦略に幅ができて楽しいですよ。

・機械的になりがち

分けて取ってをくり返していくので、深く考えないと少し機械的にゲームが進んでしまうかもしれません。

シンプルなルールなので、毎ラウンドの開始時に「あのカードが取れるかな」など、 小さな目標が決められるとおもしろくなると思います。

最後に

今回は、『はんか通骨董市』をご紹介しました。並べたカードを切り分けて取るだけですが、各プレイヤーの思惑が渦巻く楽しいゲームです。

自分と他プレイヤーとの損得を考える悩ましさ、他プレイヤーがどれを狙いたいかを考える読み合いがおもしろいですね。

お子さんとも気軽に遊べるので、ぜひ現在流通している「ヘンゼルかグレーテル」でも遊んでみてください。

コバ
コバ

取ったカードが公開されているので、

より思惑の読み合いが激しくなるのが楽しいですよ!

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