『幻影探偵団』はこんなゲーム
幻影探偵団は、それぞれ3~4名の探偵団を1つ担当し、お互いのメンバーが誰なのかを捜査する推理ゲームです。
プレイヤーは、美女の連続殺人事件の調査を行う探偵団を1つ担当し、お互いの探偵団内に潜む犯人「髑髏王」を突き止めることを目的とします。
推理シートに情報をメモしていき、正体がわからないキャラクター達が、それぞれどこの探偵団のメンバーか、誰も担当していない怪人・「髑髏王」がどのキャラクターかを調査によって絞り込んでいきます。
制限時間が来るとゲームは終了して答え合わせを行い、正体を当てるなどで合計得点が最も多いプレイヤーがゲームに勝利します。
ゲーム名 | 幻影探偵団 |
メーカー | ハッピーゲームズ |
ゲームデザイナー | 福島 了 |
人数 | 3~4人 |
時間 | 60分 |
年齢 | 12才~ |
価格 | 4,400円(税込) |
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☆こんな人におすすめ!
・推理小説などが好きな方
江戸川乱歩などの小説や推理物のお話が好きな人は、楽しいですよ。
・人狼やマーダーミステリーが好きな方
相手を追い詰めたり自分も正体が暴かれていく雰囲気は、 人狼などと同じくドキドキします。
・メモが得意な方
推理シートにきっちりメモが取れれば、真相解明は近いと言えるでしょう。
『幻影探偵団』の準備
このゲームは、推理をまとめるために「推理シート」があり、筆記用具が併せて必要です。
準備は以下の流れで行います。
- ①探偵団を決める
担当する探偵団(プレイヤーのカラー)を決めます。
- ②チップの配置
ボードを机の中央におき、その上に宝石チップ,ノコギリチップ,分数計チップ
をおきます。宝石チップの枚数は、プレイ人数と設定する難易度によって異なります。
人数 / 難易度 易 普 難 3人 8枚 7枚 6枚 4人 9枚 8枚 7枚 - ③容疑者カードを配る
容疑者カードを以下の方法で配ります。
・髑髏王
「影男」を除いた12枚のカードをよく混ぜ、1枚裏向きで選びます。
ボードの上部に裏向きでおき、その上に髑髏王チップをおきます。・団長
「影男」を加えてプレイ人数と同じになるように容疑者カードを準備します。
それらをよく混ぜて各プレイヤーに配り、それぞれのプレイヤーはカードを手元におき、
その上に団長チップをおきます。・団員(3人プレイ:3枚/4人プレイ:2枚)
残りの容疑者カードを各プレイヤーに配り、それぞれのプレイヤーはカードを
手元におき、 その上に団員チップをおきます。 - ④アクションカードを配る
アクションカードの中から、「初」のマークがある物を選んでよく混ぜます。
各プレイヤーに、裏向きで3枚ずつ配ります。
残りのアクションカードは、よく混ぜてボードの横に裏向きにおき、山札とします。 - ⑤スタートプレイヤーを決める
適当な方法でスタートプレイヤーを決め、招待状を受け取ります。
推理シート
推理に使用するシートについて解説します。
各プレイヤーは、推理シートとシートカバーを1枚ずつ受け取ります。
- 使用者
ここに自分の探偵団のメンバーをメモします。 - 髑髏王
最後に髑髏王が誰かを記入する所です。 - 対戦者
他プレイヤーの探偵団のメンバーを推理してメモする所です。 - 右側(歯車館の見取り図)
ボード上に配置されたキャラクターの位置をメモする所です。
使用者と対戦者にある、自分のメンバーのイニシャルは塗りつぶしておきましょう。
推理シートは、消去法でメモを取る仕組みになっています。
イニシャルの欄は、他プレイヤーに対してアクションや尋問を行い、結果によってイニシャルを黒く塗りつぶしていきます。
- 覚え書きの欄は、イニシャルはすぐに塗りつぶしできないけど、 得た情報をメモしたい時に記入しておく所です。
- 徐々に相手の正体がわかってくると、推理を確定させることができます。
その時は、それぞれの正体の欄にイニシャルを記入しておきます。 - 髑髏王は、他プレイヤーの団員がわかってきたら徐々に塗りつぶしていき、確定したら正体欄にイニシャルを記入します。
- 最後の答え合わせでは、その正体欄を解答として正誤を確認し、点数計算をしていきます。
『幻影探偵団』のルール
ここからは、幻影探偵団のルールを紹介していきます。
① 容疑者の到着
● 容疑者チップを配置する
スタートプレイヤーから順番に、12枚の容疑者チップをメインボードの右側に1枚ずつ配置します。
メインボード右側は、調査の舞台となる「歯車館」の見取り図です。
配置には以下のルールがあります。
- 上階と下階の「・」がある位置にそれぞれ6枚ずつ配置できる
- 配置するチップの性別や位置は、自由に決められる
- 自分の担当する探偵団のメンバー以外も、配置することができる
● チップの配置を推理シートに記録する
12枚全ての配置が終わったら、推理シートの 右側にある見取り図に書き込みます。
② 捜査開始(手番のアクション)
招待状を受け取ったプレイヤーが、手番を担当します。
手番が来たプレイヤーは、以下の2つの捜査方法からどちらか1つを選び、対象者を決めて実行します。
A. 尋問
B. アクションカードの使用
A. 尋問
手番が来た時に受け取った「招待状」の裏面である「尋問カード」を使用し、捜査を行います。
メインボード右側にある「歯車館見取り図」には、 各部屋を区切る線が「イ~ヌ」まであります。
その線に沿って尋問カードをおき、対象者の探偵団のメンバーがいるかを質問します。
尋問は以下のルールがあります。
- 対象者(プレイヤー)を先に指名する
- 団員1~3,団長を指名する
- 上階と下階は独立しているので、どちらか選んで行う
- 階全体を捜査することはできない
- 尋問された対象者は、正直に答える (『影男』を除く)
【尋問の使用例】
○○さんの団員1は、『ロ』に区切った中にいますか?
・団員1の正体が「」にいれば、『はい』
・団員1の正体が「」にいなければ、『いいえ』
B. アクションカードの使用
手札のアクションカードから、1枚選びその効果を使用します。
アクションカードの種類は、推理シートのフォルダーにも記載されています。
アクションカードの種類については、こちらをご覧ください。
また、アクションカードを使用するには、以下のルールがあります。
- アクションカードには、捜査に使用する「攻」・「刻」と、対象者が使用する「防」の3タイプある
- 宝石チップのマークがある場合、描かれた枚数分持っていないと使用できない
- 「Secret」の表記がある場合、回答は「YES・NOカード」を使い手番プレイヤーに対してのみ伝える
- アクションカードの手札は、4枚まで所持でき、それ以上になった場合は1枚捨てる
- アクションカードの効果に対して、対象者は正直に答える。(『影男』を除く)
アクションカードのタイプ毎の使用方法は、以下の通りです。
攻 | 選んだカードを裏向きで場に出し、対象者を指名する。 対象者が「防」を使用するか確認し、使用しなければ公開して効果を使用する。 |
刻 | 表向きで場に出し、効果を使用する。 |
防 | 対象に指名された場合、表向きで場に出し、効果を使用する。 捜査側のカードが公開された場合、使用できない。 「A. 尋問」 に対しても、見取り図にカードをおかれる前に使用できる。 例外:「身代わり」で指名された場合、使用できない。 |
アクションカードは、使用したらメインボード下に表向きで捨て札にします。
アクションカードの見方と種類
アクションカードの見方を解説しておきます。
カードの種類は次の通りです。
タイプ | 効果 | |
攻 | 頭文字 【指名した探偵団の全員を捜査】 イニシャル「ABCD」「EFGH」「IJKL」のうち 1グループを選択し、メンバーが何人属しているか質問する。 | |
攻 | 黒名簿 【指名した探偵団の全員を捜査】 区域「上階と下階」「東と西」、性別「男と女」のうち 1つを選択し、メンバーが何人属しているか質問する。 | |
攻 | 解読 【指名した探偵団のメンバー1人を捜査】(Secretもアリ) 区域「上階」「下階」「東」「西」、性別「男」「女」のうち 1つを選択し、メンバーが何人属しているか質問する。 | |
攻 | 解読 【指名した探偵団のメンバー1人を捜査】(Secretもアリ) 指名した探偵団に2回続けて「尋問」する。 ※同じ探偵団であれば、「尋問」するメンバーは変更可能。 | |
攻 | 解読 【指名した探偵団のメンバー1人を捜査】(Secret) 指名したメンバーの正体「A」~「L」「?」を質問する。 ※影男もウソをつけない。 | |
防 | 身代わり 自分の代わりに指名した探偵団に答えさせる。 ※捜査した探偵団以外。 ※『身代わり』対象者は「防」使用不可。 | |
防 | 沈黙 捜査(尋問、アクションカード「攻」)を無効にする。 | |
刻 | 歯車 このカードを公開して出すと、捜査できないが、分数計は進まない。 |
影男
ゲームの準備で各探偵団の団長を決める際、誰か1人が『影男』を担当します。
『影男』は容疑者チップがないので、『影男』が関係する捜査に対して、 必ずウソをつかなければいけません。
他の容疑者のフリをするなどして、回答してください。
また、『影男』には以下の条件があります。
- 『影男』は、必ず「団長」の中にいる
- 途中でなりすます容疑者を変更してもよい
- アクションカードの『黒名簿』や『頭文字』では、『影男』をどちらに振り分けてもよい
- 『影男』を担当するプレイヤーは、『真相解明』を宣言できないと「-2点」になる。
(失点しないルールも可)
③ 分数計を進める
「② 捜査」で行う「尋問」や「アクションカードの使用」には、『分数計カウンター』が書かれています。
捜査終了後、記載されている数だけ分数計チップを移動させます。
● 分数計チップの動かし方
零(0) → 壱(1) → 弐(2) → 参(3) → 肆(4) → 伍(5) → 壱(1) → … の順に動かします。
捜査の際にアクションカード「防」が使用された場合、「手番プレイヤー → 対象者」の順で分数計チップを動かします。
分数計チップの状況により、以下の3つの事が起こります。
- 髑髏王からの贈りもの
- 死を呼ぶ宝石
- 令嬢の死(ゲームの終了「B」)
1. 髑髏王からの贈りもの
分数計チップを『伍(5)』まで動かしたプレイヤーは、以下の2つを獲得します。
- 宝石チップ:1枚
ノコギリチップの横のチップを獲得し、ノコギリチップは1つ進める。 - アクションカード:1枚
公開されている3枚、もしくは山札から1枚選んで獲得する。
3枚から選んだ場合、山札から1枚補充する。
2. 死を呼ぶ宝石
宝石チップを獲得した場合、以下のプラス効果があります。
- 一部のアクションカードが使えるようになる
- ゲーム終了時、1枚につき1ポイント獲得する
また、以下のマイナス効果があります。
- 宝石チップ2枚獲得
団員1~3の内、自分で選んで団員の容疑者カードを1枚公開する。 - 宝石チップ4枚獲得
団長の容疑者カードを公開する。
影男を担当するプレイヤーは、回避しましょう。
ゲームの終了
次の場合、ゲームは終了し勝敗が決まります。
A. 『真相解明』を宣言する
B. 令嬢の死(タイムアップ)
A. 『真相解明』を宣言する
髑髏王と全ての探偵団のメンバーの正体がわかった場合、手番のプレイヤーは手番の最初に『真相解明』を宣言することができます。
全員捜査は終了します。 それまでの情報を元に、推理シートを全て記入します。
真相解明を宣言したプレイヤーが進行役になり、『推理披露』を行います。
B. 令嬢の死(タイムアップ)
最後の宝石チップがなくなった場合、タイムアップとなり全員捜査は終了します。
それまでの情報を元に、推理シートを全て記入します。
スタートプレイヤーが進行役になり、『推理披露』を行います。
推理披露
髑髏王を公開し、各探偵団のメンバーは、進行役から時計回りに順番に団員1~3,団長の順番に公開します。
全てのプレイヤーは、自分の推理シートの正誤をチェックします。
獲得するポイントは、以下の通りです。
正体ポイント | 髑髏王 4P 団長 2P 団員 1P |
宝石ポイント | 1枚につき1P (ただし、5枚以上集めると0P) |
ボーナスポイント | 『真相解明』を宣言 髑髏王を 当てる +2P/ 外す -2P 『影男を担当』 真相解明をできなかった場合 -2P |
これらの得点を合計し、最も多いプレイヤーがゲームに勝利します。
同点の場合、進行役から順番に順位が付きます。
『幻影探偵団』の感想
・重厚な推理が楽しい
メモを取りながら髑髏王をあぶりだす感覚は、本当に探偵になったと思えるぐらいの没入感があります。
遊べる機会があれば、一度は体験して欲しいですね。
・質問のしかたがカギ
想像よりも制限時間がすぐに来てしまうので、他プレイヤーの質問もしっかりメモしていく必要があります。
コツコツとメモを取って、徐々に答えが見えてくると嬉しくなりますね。
・影男がドラマを生む
唯一ウソがつける影男がいることにより、推理が混乱します。
影男=髑髏王だったりすると、みんな騙せることもあるので、 最後までドキドキする展開がありおもしろいです。
・1人に質問が集中すると良くない
正体がわかりそうな人がいると、質問が1人に集中しがちになります。
実際は、宝石で正体がバレることもあるので、 まんべんなく情報がわかっていく方がバランスが良くなりやすいです。
あまり固執しないプレイが望ましいと思います。
最後に
今回は、『幻影探偵団』をご紹介しました。コンポーネントや世界観にすごくこだわった、 本格的な推理ゲームです。
探偵になりきって推理を披露できれば、とてもカッコイイですよ。
少し刺激的な設定なので、
お子さまがいる場では注意して下さい。
初心者におすすめのボードゲーム20個を紹介
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👉No.001~020に紹介したゲームのまとめ記事は、こちら。
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