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【ゲーム紹介】『チューリップ・バブル』|相場変動を利用してチューリップを売買する投資ゲーム【No.065】

No. 061 ~ 080

『チューリップ・バブル』はこんなゲーム

チューリップ・バブルは、カード等で相場が変化する3色のチューリップを売買して儲け、バブルが崩壊するまでに「伝説の黒いチューリップ」を購入することを目指す投資ゲームです。

手持ちのチューリップを相場価格を見ながら売り場やチューリップ好きなマニアに売却し、得た資金で新たなチューリップを購入します。

毎ラウンドの開始時にカードによって価格が変動し、7~13ランド目に訪れる「バブル崩壊」が訪れたらゲームは終了します。

「バブル崩壊」が起こる前に120ギルダー集めて「伝説の黒いチューリップ」を購入できたプレイヤーは、ゲームに勝利します。

この記事では、僕が持っている「インディーズ版」を元に書いています。 現在流通している「Moaideas Game版」とは、コンポーネントやルール等が少し異なっている場合があります。

ゲーム名チューリップ・バブル
メーカーぐうのね
Moaideas Game Design
ゲームデザイナー紅陽
人数3~5人
時間45~60分
年齢10才~
価格4,500円(税込)

☆こんな人におすすめ!

・競りゲームが好きな方
 チューリップの購入には競りを行う場面もあるので重要です。

・買い物や商売が好きな方
 安く買って高く売るを目指して、資金を獲得していきましょう。

・お花が好きな方
 いろんな種類のチューリップが美麗なアートで描かれていますよ。

『チューリップ・バブル』の準備

チューリップ・バブルの準備は以下のように行います。

チューリップ・バブルの準備
  • ボードの配置

    チューリップの価格などを示すボードをテーブル中央に配置します。

    また、ボードを含めたチューリップを売買する場所を「酒場」と呼びます。

  • チューリップマーカー

    3色のチューリップマーカーをボードの「相場表」の相場ランクⅢに配置します。

  • 購入権マーカー

    各プレイヤーは購入権マーカーの紋章を選択して、同じ紋章のマーカーを2枚受け取ります。

  • ついたてとコイン

    各プレイヤーは購入権マーカーと同じ紋章のついたて1枚と5ギルダー分のコインを受け取ります。

    コインはついたてで隠して、他プレイヤーには見えないようにします。

    残ったコインはボードの左側にまとめておきます。

  • 相場変動カード

    相場変動カードから『バブル崩壊』を取り出して脇におきます。

    残り12枚のカードを裏向きでよく混ぜ、一番上のカードを『暴騰』か『暴落』以外のカードが出るまで表向きにします。

  • 相場変動履歴

    ⑤で表向きにしたカードをボードの下、一番左側に「相場変動履歴」として並べ、そのカード効果にしたがってチューリップマーカーを移動させます。

    「相場変動カード」の詳細は、後程解説します。

  • カードの混ぜ直し

    『暴騰』か『暴落』のカードがあれば、残りの相場変動カードに加えて裏向きでよく混ぜます。

  • バブル崩壊をセットする

    相場変動カードを6枚ずつの2つの山に分け、片方の山に『バブル崩壊』を裏向きに加えてよく混ぜます。

  • 相場変動カードの山札を作る

    『バブル崩壊』を入れた山が下に来るように2つの山を重ね、ボードの「相場変動山札」に裏向きで配置します。

  • チューリップカード

    「チューリップカード」を裏向きでよく混ぜ、ボードの右側に「入荷分(下)」
    「入荷予定(上)」の順番にそれぞれ「プレイヤー人数+1枚」ずつ配置します。

  • カードの配布

    「チューリップカード」を裏向きで各プレイヤーに5枚ずつ配り、残りをボードの上に山札として裏向きで配置します。

  • ドラフト

    各プレイヤーは、配られた「チューリップカード」の表を見て、任意の1枚を選んで手札として裏向きに脇によけ、 残りを左隣のプレイヤーに渡します。

  • 3枚になるまでくり返す

    「チューリップカード」のドラフトを手札が3枚になるまで行います。

  • チューリップカードの山札の下に入れる

    残った「チューリップカード」を裏向きでよく混ぜ、山札の一番下に入れます。

  • チューリップマニアカードの山札を作る

    「チューリップマニアカード」を裏向きでよく混ぜ、ボードの上に山札として裏向きで配置します。

  • 3枚配置する

    「チューリップマニアカード」を山札から3枚引いて表向きにし、ボードの下に「チューリップマニア置き場」として表向きに配置します。

  • スタートプレイヤーマーカー

    一番最近チューリップを購入した(もしくは適当な方法で決めた)プレイヤーは、 スタートプレイヤーマーカーを受け取ります。

『チューリップ・バブル』のルール

ここからは、チューリップ・バブルのルールを紹介していきます。

① 準備フェイズ

準備フェイズでは、相場の変動など以下の3つを行います。

  1. 相場変動
  2. チューリップカードの入荷
  3. スタートプレイヤーマーカーの移動

1ラウンド目「① 準備フェイズ」は行わず、「② 売りフェイズ」から始めます。

1. 相場変動

「相場変動カード」の山札の一番上のカードを1枚表向きに公開し、 相場変動履歴に配置します。

その効果を相場表のチューリップマーカーに反映し、相場ランクを上下させます。

チューリップマーカーは、Ⅰ~Ⅶまでに配置します。

相場変動カードの種類は次の通りです。

・高騰
指定された色を1段階上げる。
・下落
指定された色を1段階下げる。
・暴騰
最も価格の低い色を2段階上げる。
・暴落
最も価格の高い色を2段階下げる。
・バブル崩壊
ゲームを終了して生産を行います。

 『暴騰』と『暴落』時の同時移動

『暴騰』か『暴落』が表向きになった際、対象の色が複数ある場合はそれら全てを同時に上下に移動させます。

● スキップ

『高騰』『下落』『暴騰』『暴落』の効果でチューリップマーカーが3個横並びになった場合、
移動したチューリップマーカーのランクをもう1段階上下させます。

2. チューリップカードの入荷

(1) 「入荷予定」にある「チューリップカード」を全て「入荷分」に移動します。

(2) 「チューリップカード」の山札から「入荷予定」にプレイ人数+1枚分カードを並べます。

入荷の際に山札のカードが足りなかった場合、捨て札を裏向きでよく混ぜて新たな山札を作り、そこからカードを引いて並べます。

3. スタートプレイヤーマーカーの移動

スタートプレイヤーマーカーを持っているプレイヤーは、マーカーを左隣に渡します。

② 売りフェイズ

売りフェイズでは、スタートプレイヤーから時計回りに「チューリップカード」の売却を行います。

各プレイヤーは一度のみ手番を行い、全てのプレイヤーが手番を終了したら売りフェイズは終了します。

手番中プレイヤーは、好きな枚数のチューリップカードを「売り場」「チューリップマニア」へ売却することができます。

売却したくない場合、パスをすることもできます。

● 相場価格

「相場表」の各色のチューリップマーカーが置かれている相場ランクと等級ランクの交わるマス現在の相場価格です。

A. 売り場への売却

手札のチューリップカードを「売り場」に売却し、相場価格を「酒場」から受け取ります。

売却した「チューリップカード」は、表向きに「売り場」に並べます。

手番中であれば何枚でも売却できます。

相場ランクがⅠ~Ⅳの時、Aランクの「チューリップカード」は売却できません。

B. チューリップマニアへの売却

表向きに並んでいる「チューリップマニアカード」に書かれている希望するチューリップを売却できます。

(1) 3人のチューリップマニアのうち1人を選び、手札のチューリップカードを売却します。
   1回の手番では1人のマニアにのみ売却できます。

(2) 売却した「チューリップカード」ごとの相場価格と、マニアからの「追加報酬」の合計を
  「酒場」から受け取ります。

(3) 売却した「チューリップカード」は、表向きに捨て札置き場に並べます。

(4) 「チューリップマニア」に売却したプレイヤーは、該当の「チューリップマニア」を裏向きにして、
   「チューリップマニアカード」の山札の一番下に置きます。 「チューリップマニアカード」の
   一番上を表向きにし、 チューリップマニア置き場に並べます。
   次のプレイヤーから、そのマニアに売却できます。

「チューリップマニアカード」カードの種類は次の通りです。

ついたての内側にも一覧があります。
・貴族
A:ブロークン・チューリップ ×1枚
B:ユリ咲き         ×1枚
B:パーロット        ×1枚
単一色

+30
・聖職者
B:ユリ咲き
C:トライアンフ
合計3枚
単一色

+20
・貴婦人
B:パーロット

C:ビリディフローラ
合計3枚
色自由

+20
・お嬢様
B:パーロット

C:フリンジ咲き
合計3枚
色自由

+20
・使用人
C:トライアンフ    ×1枚

C:ビリディフローラ  ×1枚
C:フリンジ咲き    ×1枚
単一色

+10
・学者
単一品種

赤+白+黄/各1枚

+10
・若者
Cランクの花どれでも
単一色/合計3枚

+10
・酒場の店主
Cランクの花どれでも
赤+白+黄/各1枚

+10

「チューリップマニア」に売却した場合、「チューリップカード」は場に残らないため、
「④ 終了フェイズ」での市場変動に影響は与えません。

『貴族』の「チューリップマニア」が表向きになている場合、相場ランクがⅠ~ⅣでAランクの「チューリップカード」を売却できます。

③ 買いフェイズ

買いフェイズでは、「チューリップカード」の購入を行います。

買いフェイズの最初に120ギルダー以上所有していて、かつ負債を持たないプレイヤーは「黒いチューリップ」の購入宣言ができます。

宣言するプレイヤーがいない場合、「入荷分」にある「チューリップカード」の購入を行います。

「入荷分」の購入処理後、「売り場」に「チューリップカード」がある場合、「売り場」にある「チューリップカード」の購入処理を同様に行い、買いフェイズは終了します。

「売り場」に「チューリップカード」がない場合、「入荷分」の購入処理を行い、買いフェイズは終了します。

● チューリップカードの購入

購入権マーカーを使い、「入荷分」にある「チューリップカード」の入札を行います。

購入したい「チューリップカード」が他プレイヤーと被った場合競りを行います。

購入することになったプレイヤーは、コインで価格を支払う空買いを選ぶことができます。

1. 入札

(1) スタートプレイヤーは、「入荷分」にある「チューリップカード」の中から購入したい物を1つ選び、
   購入権マーカーを1枚置いて入札します。 1手番で置ける購入権マーカーは、1枚だけです。
   購入したい「チューリップカード」がなければ、パスをすることもできます

(2) 上記の行動を全てのプレイヤーが2回行います。
   それが終わったら、ボードに近い「チューリップカード」から順番に落札の処理を行います。

以下は、入札における注意点です。

  • 1つの「チューリップカード」に同じプレイヤーが購入権マーカーを複数配置することはできない
  • 1回目の手番をパスしても、2回目の手番で入札することはできる
  • 空買いに購入権マーカーを1枚使用している場合、1回だけ入札することができる
  • 空買いに購入権マーカーを2枚使用している場合、入札をすることはできない
  • 入札できない手番はパスとなる

2. 落札

落札については、以下のように処理をします。

  • 入札がない場合、「チューリップカード」はそのまま残しておく
  • 入札が1枚の場合、入札したプレイヤーが落札する
  • 入札が2枚以上の場合、入札したプレイヤー間で競りを行う
  • 落札者と支払い方法が決まったら、購入権マーカーを回収する

支払いに関しては、後程解説します。

3. 競り

1枚の「チューリップカード」に2枚以上購入権マーカーでの入札があった場合、入札したプレイヤー間で競りを行います。

競りについては、以下のように処理をします。

  • スタートプレイヤーから近い順に時計回りで支払う金額を宣言する
  • 宣言する価格は相場価格以上から始めないといけない
  • 他プレイヤーが既に宣言した金額よりも高い金額を宣言しないといけない
  • 宣言する金額は所持金よりも多い金額を宣言してもよい
  • 競りから下りることは可能
  • 最後まで残ったプレイヤーが落札者となる
  • 落札者のプレイヤーが最後に宣言した金額を落札額と呼ぶ
  • もし全てのプレイヤーが一度も宣言せずに競りから下りようとした場合、
    スタートプレイヤーから一番遠いプレイヤーが自動的に落札者となり、
    相場価格を支払わないといけない

4. 支払い

落札者は、入札が1枚の場合は相場価格入札が2枚以上の場合は競りを行って決まった落札額を「酒場」に支払って「チューリップカード」を手に入れます。

また、支払いについては、以下のように処理をします。

  • 所持金が足りない場合や支払いを後で行いたい場合、空買いを行う
  • 競りの結果相場価格よりも高い金額を支払った場合、分配を行う

5. 空買い

購入の際、コインを支払わずに手元にキープすることができます。
手札としては扱わず、売却をすることもできません。

負債を全て返済することで、手札になります。

空売りについては、以下のように処理をします。

  • 落札した「チューリップカード」を表向きで手元のついたての外に置く
  • 購入権マーカーを「チューリップカード」の上に置く
  • 「チューリップカード」を購入した相場価格か競りでの落札額分のコインを、
    酒場から借りて上に置いて負債とする
  • 相場価格より高い金額で落札した場合、分配を行う

負債の返済については、以下のように処理をします。

  • 返済は「相場変動カードの『バブル崩壊』」が表向きにならない限り、プレイ中いつでもできる
  • 「チューリップカード」上に置かれたコインと同じ額のコインを酒場に支払うことができれば、
    カード上のコインも酒場に返却する
  • 負債が返済されれば、購入権マーカーも手元に戻り、「チューリップカード」を手札に入れる

6. 分配

落札額と相場価格の差額を「酒場」のコインから分配します。

分配については、以下のように処理をします。

  • 競りに参加したが落札できなかったり、途中で下りたプレイヤーが対象
  • スタートプレイヤーから順番に時計回りで差額から1ギルダーずつ配る
  • 差額分のコインがなくなったら分配は終了する

④ 終了フェイズ

終了フェイズでは、残った「チューリップカード」を確認して相場価格が変動します。

● 市場変動

「白」が多くて「赤」が少なかったので変動

市場変動については、以下のように処理をします。

  • 「入荷予定」「入荷分」「売り場」に置かれている「チューリップカード」の枚数を色ごとに数える
  • 一番枚数が多い色のチューリップマーカーの相場ランクを1つ下げる
    2色ある場合はそれぞれ1つ下げる
  • 一番枚数が少ない色のチューリップマーカーの相場ランクを1つ上げる
    2色ある場合はそれぞれ1つ上げる
  • 変動を行った後、「入荷分」と「売り場」に残った「チューリップカード」は、全て捨て札にする

以下は、市場変動における注意点です。

  • 3色とも同数だった場合、チューリップマーカーは移動させない
  • Ⅰが下限でⅦが上限
  • チューリップマーカーが横並びになった場合、スキップは行わない
  • 「チューリップカードの捨て札」や「空買い状態のカード」は、枚数に含まない

全ての処理が終わったら、「① 準備フェイズ」に戻ってプレイを続けます。

ゲームの終了

次の場合、ゲームは終了し勝敗が決まります。

A. 『バブル崩壊』が表向きになった
B. 「黒いチューリップ」の購入宣言がされた

A. 『バブル崩壊』が表向きになった

「相場変動カード」の『バブル崩壊』が表向きになった場合、その時点でゲームは終了します。

得点計算(精算)の方法は以下の通りです。

  • 手札にあるAランクの「チューリップカード」は1枚10ギルダーとして扱う
  • B,Cランクの「チューリップカード」は、0ギルダーとして扱う
  • 空買いを行っている場合、「チューリップカード」上の負債分金額をマイナスする

これらを全て合計し、最も多くギルダーを保有していたプレイヤーがゲームに勝利します。

複数人いる場合は、それらのプレイヤー全員が勝利します。

B. 「黒いチューリップ」の購入宣言がされた

「黒いチューリップ」の購入が宣言された場合、以下の通り処理をします。

(1) 「③ 買いフェイズ」の開始時に「黒いチューリップ」の購入宣言を行うことができる

※ 負債を持つプレイヤーは「黒いチューリップ」の購入宣言ができない

(2) 宣言したプレイヤーはついたてを外し、他プレイヤーに所有しているコインを公開する
   120ギルダー以上所有していることを他プレイヤーが確認できた場合、
   宣言したプレイヤーは「黒いチューリップ」を購入し、ゲームに勝利する

(3) 複数人が同時に「黒いチューリップ」の購入を宣言した場合、
   その時点で最も多くギルダーを保有していたプレイヤーゲームに勝利する

(4) 最も多くギルダーを保有していたプレイヤーが複数人いる場合、
   それらのプレイヤー全員が勝利します。

『チューリップ・バブル』の感想

・価格を見極めるのがおもしろい

入荷したり売買で並べられたチューリップカードによって、相場が変わります。

「今高くよく売られるから、次は下がるな」等、価格変動を見極めて投資して上手くいくと楽しいですね。

もちろん、相場変動カードによっても変わるので、一喜一憂するのも楽しいですよ。

・商売や投資の基本がわかる

「安く買って高く売る」という商売や投資の基本は、このゲームでは重要です。

上手くいかなくても、どうなるか考えるだけでも経済の勉強になりますね。

・史実を体験できる

いつバブルが崩壊するかは、カードによるランダムです。

いつ自分の投資しているチューリップの価値がなくなってしまうか、誰にもわかりません。

この感覚が本当にリアルで、人間の素の部分がプレイにもよく出ておもしろいですね。

・逆転要素は少ない

価格が予想通りに上がって高く売れればいいですが、上手くいかないと特に空買いをした場合はなかなか逆転できません。

競りなどでお金をどれだけ使って残すかはプレイして慣れるしかないので、何度かプレイしてみることをおすすめします。

最後に

今回は、『チューリップ・バブル』をご紹介しました。実際に起こった史実を元にしたチューリップをめぐる投資ゲームです。

安く買って高く売るという商売の基本がゲームにもしっかりと反映されているので、相場変動に一喜一憂しながらも楽しく遊べますね。

コバ
コバ

商売や投資の体験もできるので、
お子さんと遊ぶのもいいかもしれないですね。

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